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ディー・エヌ・エー(DeNA)と横浜DeNAベイスターズは2021年11月30日、「NFT(Non-Fungible Token)」を活用したサービス「PLAYBACK 9」の提供を開始した。2021年に大きな注目を集めたNFTだが、それを活用するサービスが増えることの影響と、普及に向けた課題を考えてみたい。
NFTで映像データをトレーディングカード化
2021年、大いに注目を集めた技術の1つにNFTが挙げられる。NFTはNon-Fungible Tokenの略であり、非代替性トークンと訳されている。要はブロックチェーン技術を活用して偽造できない証明書をデジタルデータに付けるというもの。NFTを用いることで、従来価値を保証できなかったデジタルデータに現実のモノと同様の価値を付けられるとして、注目されるようになったのである。
そしてここ最近、国内のIT大手からもNFTを活用したサービスを提供する動きが出てきている。2021年11月30日には、ディー・エヌ・エーとその傘下のプロ野球チームである横浜DeNAベイスターズが、NFTを活用した「PLAYBACK 9」というサービスを開始すると発表した。
これは分かりやすくいえば、NFTの活用によりプロ野球のトレーディングカードをデジタルで実現するサービスということになる。具体的には横浜DeNAベイスターズの選手が活躍するシーンの映像データを販売し、購入した人は専用サイトのアルバム機能を使って視聴できる映像をコレクションできる。その最大のポイントはやはりNFTにある。
というのも販売される映像データの1つひとつには、NFTを用いてシリアルコードを付けて「価値」を付与するからだ。ちなみにNFTには、LINE社系列のLINE TECH PLUSが提供する「LINE Blockchain」が用いられているという。
映像データの販売数には上限が設けられ、従来の映像配信サービスのように同じ映像データを多数の人が入手できるわけではない。映像データのNFTをユーザー間で売買できる仕組みを用意する予定もあり、希少価値のある映像データは値段が上がるといった状況も生まれるかもしれない。
ちなみにディー・エヌ・エーはPLAYBACK 9の提供に先駆けて、2021年5月に同社傘下のプロバスケットボールチーム「川崎ブレイブサンダース」の選手を起用し、NFTを活用したカードゲーム「PICKFIVE」を試験的に提供している。その結果、再利用意向のあるユーザーが9割以上を占めるなど好評だったことから、今回のサービス提供に至ったようだ。
からの記事と詳細 ( DeNAもトレーディングカードで参入、「NFT」はコンテンツをどう変えるのか - ITpro )
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