
東京パラリンピックの車いすテニス代表、高室冴綺(26)=スタートライン=が女子のシングルスとダブルスに臨む。 先天性の骨疾患が進行し、高校生で車いす生活に。ふさぎ込んだ時期を家族と乗り越えた今、母晶子さん(50)の思いも背負って大舞台に出る。 車いすテニスとの縁は、母の小さなうそから始まった。それまで大好きだったバスケットボールができなくなり、自宅から出なくなった頃、「食事に行こうよ」と誘われた。車が向かった先は東京・国立代々木競技場の辺り。パラスポーツ体験会だった。近くまで来てごねたが、渋々参加すると魅力にはまった。 弟と2人の妹も先天性の骨疾患を抱えており、自分がパラスポーツをすることに手がかかることは分かっていた。最初は両親に車で送迎された練習通いも、バスや電車を乗り継いで独りで行くようになった。 練習場所の定休日も体を動かしたいと考え、今度は母と一緒に別の施設を探す。バリアフリー化されていないことを理由に渋る施設関係者に直談判し、設備が現状のままでも工夫次第で車いすで使えることを目の前で見せることもあった。活動的だった自分の姿を取り戻していった。 末妹の侑舞さん(14)も車いすテニス選手。3年後のパリ大会を目指しており、まずは長女が夢舞台の先陣を切る。晶子さんは4人の子育てを「嫌われてもいいから、愛があってやってきた」と振り返った後に、優しい声で言った。「悪いことばかりの中、よく頑張ってきた。冴綺らしくプレーしてくれたらいいな」(了)
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