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Sunday, May 17, 2020

つらいことが成長に 金沢商高 女子バレー部 小坂慎吾監督 - 中日新聞

「つらいことには成長がある」と語る金沢商女子バレーボール部の小坂慎吾監督=金沢市の金沢商業高で(小坂慎吾監督提供)

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◇ 考えや行動 変える努力を

 「つらいことや大変なことには、必ず経験や成長が含まれている。逃げていたら、それを受け取ることができないのだと思う」

 全日本バレーボール高校選手権大会(春高バレー)に十八年連続で出場している金沢商業高(金沢市)女子バレーボール部の小坂慎吾監督(44)は語る。

 白山市出身。小松工業高時代は春高バレーに出場し、日本体育大を卒業後、Vリーグの強豪サントリーで活躍。二〇一二年から金沢商の監督を務めている。

 サントリーでは一九〇センチ近い長身からのジャンプサーブを武器に、主力として五連覇に貢献した。「練習は死ぬほどつらかった」。さらに苦しかったのは、入団当時の監督に、性格や考え方を変えるよう求められたことだった。

 「顔が弱そうに見える」「腐ったミカンだ」。厳しい言葉を浴びせられた。練習を嫌々やったり、言われた通りにやるだけだったり。そんな姿勢を見透かされていた。「その通りだ」と思いながらも、指摘を受け入れたくない自分がいた。

 マイナス思考で、決断力がないのは自覚していた。弱い自分が嫌いだった。サントリーを選んだのも、厳しい環境で自分を変えたい気持ちがあったからだ。「負け犬では終われない。逃げちゃだめだ」

 監督に言われたことを、心の中で否定するのをやめた。今までの自分は「あの人だからできる」「自分は無理だ」と、言い訳したり自分をごまかしたりしていたことに気付いた。

 レシーブ練習で「もう一回」と積極的に受けにいき、周囲のプレーもよく見るように。試合でもアタックのミスを「仲間のトスが悪い」ではなく「自分の技術不足」と受け止めた。次第にプレーの幅が広がり、チームからの信頼も増した。

 今も考えや行動を変える努力は怠らない。「日々学び、生徒に負けないよう成長する」と決めている。

 「どんな選択をしても、時間は平等に進む。将来この時間があって良かった、自分が変わるきっかけになったと思える、大切な期間にしてほしい」。自分を見つめたり、周囲に感謝したり。長い休校が、次へのステップにつながることを願っている。 (小坂亮太)

◇ 個人スキルを高める 自宅でレッスン

【左】(1)壁を使った片手のアンダーパス練習 【中】(2)オーバーパスの練習。立った状態で始め、パスを続けながら長座、あおむけに姿勢を変える 【右】(3)タオルを使ったスパイク練習。速く振ることを意識する=いずれも小坂慎吾監督提供

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 小坂監督が紹介する「うち活」は、室内でできる基礎練習。「個人スキルを高めてほしい。自主練習だからこそ差がつく」と力を込める。

 (1)アンダーパス 壁にボールを真っすぐ当て、跳ね返ったボールをまた打ち返す。片手と両手でやる。

 (2)オーバーパス 立った状態、長座、あおむけの三段階でやる。それぞれ一定の高さに上げ続ける。慣れたら、ジャンプしながら壁を相手にパスを繰り返せば、より実戦に近づく。

 (3)スパイク練習 ボールを使わず、タオルを振る。ボールを打つ位置より後ろ(頭の上辺り)で、大きな音を鳴らすことを意識。反対の腕や体のひねりをうまく使う。テニスボールや丸めた新聞紙を放り上げ、スパイクを打つように腕を振ってつかむ練習も有効。

 いずれも、未経験者にとっても気軽な運動になる。ボールがなければ、ぬいぐるみやクッションで代用できる。金沢商の部員も各自、同様の練習をしている。小坂監督は「自分で考えて行動した人が一番良い経験ができる。工夫をしてみて」と助言する。

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