
33歳の時、上司のパワハラに遭った。怒鳴るのではなくネチネチ派で、時に2時間も立たされたまま書類の一文字のミスをあげつらう。人の心を貶(おとし)めるような嫌みを言う。それに耐え続けるうち、日に3食のうち2食を吐くようになり体重が激減した。
丸2年がたった人事異動の内示の日。神様に「私か上司のどっちか異動させてください」と祈ったが、かなわなかった。その晩から突然、高熱と下痢に襲われた。それは10日間続き大学病院へ担ぎ込まれ緊急入院。原因不明のまま、3日目にトイレが血の海になり卒倒した。洗面器をぶちまけたような下血だった。検査をすると「内臓がボロボロです」と言われた。出血多量で生死をさまようも、奇跡的に一命を取り留めた。診断は潰瘍性大腸炎。担当医から「完治はしません、必ず再発します」と言われて愕然(がくぜん)とする。
3カ月後に職場復帰するも、相変わらず上司は私の後ろに平然と座っていた。精神的に不安定になり「復讐(ふくしゅう)してやる」と、密室殺人をテーマにしたミステリー小説を読みあさったりした。
からの記事と詳細 ( 虹を待つ午後:病から「気づき」人生変える=志賀内泰弘 /愛知 - 毎日新聞 )
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