厳しすぎたり理不尽だったりする校則が問題視され、見直しを進める自治体や学校も増えている。「ブラック校則」という言葉が私たちの中に浸透しているが、「白か黒か」という単純な議論で終わってしまい、学校と生徒の対立構造が生まれる危険性も孕んでいるように感じる。果たして、校則に白黒つけることはできるのだろうか。

そんな思いを抱えた矢先、子どもの教育支援活動を行う認定NPO法人カタリバ(以下、カタリバ)が実践している「ルールメイカー育成プロジェクト」の存在を知った。
校則の是非よりも見直すプロセスを重視して、生徒主導で教員や保護者、地域を巻き込みながら校則の見直しを行う「ルールメイキング」は、昨年度いくつかのモデル校で実証が行われ、そのうちの1校では、最終的に3つの校則変更まで行き着いたという。どのように行われ、生徒たちにはどんな学びがあったのだろうか。
「ブラック校則」と見直しの動き
厳しすぎる校則の存在が問題視されはじめたのは、2017年に大阪府立高校に通う女子生徒が、「地毛を黒く染めるように強要された」と府に損害賠償を求めたことがきっかけのひとつだ。それを端緒としてSNSでも声が上がり、「ブラック校則」の見直しは、大きな動きを見せはじめた。
例えば、都議会予算特別委員会で、議員が教育長に対してツーブロックの禁止の理由を尋ねた答弁で、「外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがある」と説明した内容は大きな話題を集め、あらためて校則の是非を問う機会ともなっている。
こうした声を受けて、行政側も校則見直しの動きを強めている。佐賀県教育委員会では、今年3月に県立学校の校則が見直され、「下着は白色を着用する」という校則が、全ての学校で削除された。さらに今年6月、文部科学省が全国の教育委員会に対して、社会常識や時代に合わせて、積極的に校則を見直すよう通知を出した。これを受けて、今後校則見直しの動きはますます加速すると考えられる。
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