
パラリンピックは障害の程度で競技の公平性を保つため、選手全員に審査が必要な「クラス分け」がある。変更によって選手の境遇が一変することも多く、東京大会では日本の有力選手が憂き目に遭った。新型コロナウイルスの影響で審査が開幕直前になるなど混乱が生じ、判断基準を巡って矛盾を指摘する声も。障害者理解の促進を掲げる大会の理念がかすむ。
▽高校生と小学生
二十五日、競泳は女子100メートル背泳ぎで十四歳の山田美幸選手(WS新潟)が二位に入り、今大会の日本選手メダル第一号に輝いた。昨年二月、障害クラスが従来のS3から一つ重いS2に変更され、パラ特有の巡り合わせで「追い風」が吹いた形だ。
一方、陸上男子車いすT52のメダル候補だった五十八歳の伊藤智也選手(バイエル薬品)は今大会直前のクラス分けで、障害が一つ軽いT53に変更される事態が起きた。
体の機能が回復するパラ選手もいるが、進行性の難病、多発性硬化症を抱える伊藤選手は「昨年、症状が再発し状態は悪くなった」と説明。メダル候補から一転した現状に「クラス分けが選手の人生を変える。(52と53で)高校生と小学生くらいの競技力の差がある」と落胆を隠せなか...
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