
「校則を生徒主導で変える」と聞くと、生徒と学校が対立しているように見えるが、必ずしもそうではない。生徒の中にも、教師や保護者の中にも多様な意見がある。都立北園高校の事例を中心に、校則をアップデートするために必要な対話について議論した。
外部の社会から学校にアプローチする
都立北園高校は、2ちゃんねる創設者のひろゆきさんやジャーナリストの津田大介さんらを輩出した「自由の北園」と呼ばれる学校。しかし近年、教師からの髪染めに関する指導が強化されており、その状況に対して問題提起するために作られたドキュメンタリー映像作品「北園現代史」がYouTubeで公開され話題になっている。 今年の3月に公開された動画は、放送日時点で37万回再生を超え、テレビや新聞でも取り上げられている。この動画は文部科学大臣の目にもとまり、会見で質問を受けてコメントするまでに至っている。ゲストの嶋佐和也さん(お笑い芸人・ニューヨーク) も、学校に訴えかけるための“今っぽいアプローチ”に驚いた。 「YouTubeに上げて、学校以外から注目されて、いろんな意見が出たらそれをまた学校に持っていって、実践していく。このやり方がすごいなと思います」 動画には、ひろゆきさんや津田大介さんなども出演。卒業生を巻き込む手法は大人顔負けだ。
校則がないのに制限が厳しくなっていた
都立北園高校の前生徒会長・安達晴野さんによると、この動画が作られた背景には「校則がないにもかかわらず、指導が厳しくなっていた」という学校の実情があるという。 「もともと校則というものがなくて、生徒手帳には注意事項として『高校生として学ぶ場にふさわしい服装・頭髪で学校生活を送る』と書いてありました。なので、以前から金髪や紫色の髪をした人はいましたし、行事などではさらにカラフルになる人もいました。しかし、近年、髪染め指導が厳しくなっていて、茶髪で注意される人もいました。その状況におかしいと思っていたのですが、さらに、PTAの作る広報誌に髪染めをしている人の写真が使われる予定だったのに、学校側がPTAに対して髪の色を理由に写真を差し替えることを要請し、実際に写真が変わってしまいました。生徒会の選挙に出る時、そのことを、公にしたところ、生活指導部の先生に呼び出されてしまうこともありました」 安達さんは、髪染めの何が問題なのか、先生に聞いたが、はっきりとした回答が得られなかった。「髪染めはお金がかかるから」「絶対にやらないといけないことではないから」と言われることもあったという。 「もともとこの学校では髪染め指導をしていたから、今後もこの指導方針は変えないというような話をされることもありました。ですが、実際にはここ10年程で厳しくなっています」 「自由の北園」と呼ばれる校風に魅力を感じて、入学を決めた安達さん。生徒会としてさまざまな行事に関わる中で、生徒指導への違和感が募り、活動に至ったという。
からの記事と詳細 ( 校則は“学校VS生徒”ではない YouTubeで“過度な校則”に問題提起した高校生たちの取り組みと想い(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース )
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