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Saturday, April 25, 2020

「練習の鬼」ベン・ホーガンが贈る珠玉の金言集(上) - 日本経済新聞

フェアウエーを見つめる鋭い眼光から「ホーク(タカ)」、ラウンド中に一言も発しない冷徹なプレーぶりから「アイスマン(氷の男)」と呼ばれたベン・ホーガン(米国)。プロになってから長い間、活躍できずにいたが、猛練習によって実力を上げ、米PGAツアー屈指のプレーヤーとなる。飛ばし屋のドローヒッターで賞金王に5回も輝くが、メジャータイトルが取れず、フェードに変えた30代後半からメジャーを次々に制し、グランドスラマーに。そんなホーガンがのこした練習における名言を贈る。(日本経済新聞出版社「書斎のゴルフ 2020特別編集号」から)

Ben Hogan 1912年8月13日、米テキサス州ダブリン生まれ。170センチ、64キロ。左利き右打ち。31年にプロとなり、38年に米PGAツアー初優勝。46年全米プロでメジャー初優勝。49年バスとの正面衝突で再起不能と言われる。50年全米オープンで奇跡の復活優勝。PGAツアー通算64勝、メジャー9勝はともに歴代4位。97年に84歳で死去。

ホーガンの教え・その1「練習以外、ゴルフに上達の道はない。練習しなければならない人ほど練習しない」

「練習以外、上達の道はない」はホーガンがのこした最も有名な言葉だが、これを当たり前のことだと聞き流してはならない。ホーガンの心の叫びだからである。

ホーガンはアイルランド移民の子として生まれ、父は貧しい鍛冶屋で、彼が9歳のときに自殺。チップがもらえると11歳からキャディーになった。19歳でプロになったが鳴かず飛ばずで、同い歳のバイロン・ネルソン(米国)にまったく歯が立たなかった。

「稼げるプロになるには、練習してうまくなるしかない」

ホーガンは仕事の合間を縫って、毎日6時間の練習を自分に課した。手にマメができ、それが潰れ、クラブが血染めになっても打ち続けた。

グレンガーデンCCの練習場は、やがて「ホーガンの庭」と呼ばれるようになった。

「大量の練習によって、いつでも同じスイングで打てるようになった。それにより、狙ったところに寸分狂わずに打てる。それも自然で無理のない正しいスイングになった。だから飛距離も出るし、体も痛めない。いくら打っても軽い疲労感だけが残るスイングができあがったのです」

こうして徐々に上達していったホーガン。ようやく初優勝したのが26歳、その2年後の28歳のときにPGAツアーの賞金王になった。

王者になったホーガンだが、練習は絶対に休まない。

「練習を3日休めば、元に戻すのに3カ月かかる」

そう言って、試合があるときでも練習は欠かさなかった。ラウンド後、練習場に向かい、球を打つ。その当時、そんなプロは一人もいなかった。しかし、だからこそ、ホーガンは1940年代に5回も賞金王になった。

ホーガンは言う。

「僕のような体の小さな才能のない男でも、練習を怠ることなくすることで上達できた。ゴルフはどんな人間でもうまくなれるものだ。それなのに下手な人ほど練習もせずにうまくなれないと嘆く。上達するには、練習あるのみ。それ以外に上達の道はありません」

ホーガンの教え・その2「グリップだけの練習を行うこと。良いグリップがあってこそ、良いスイングができる」

ホーガンはストロンググリップでパワーゴルフを展開して賞金王になったが、それをスクエアグリップに変更して9つものメジャータイトルを奪取した。それ故にどんなグリップが一番なのかが議論されるが、問題はそこにないことをホーガンは説いている。

「グリップはいろいろなものがあるが、重要なのは、そのどれであっても良いグリップにすること。自分にしっくりきて、クラブが思うように振れるあなただけの良いグリップを作ること。良いショットは良いグリップがあってこそ生まれるものなのです」

つまりは、オーバーラッピングでもインターロッキングでもよいし、フックグリップでもウィークグリップでも構わない。しっくりと握れて、スムーズにクラブが振れ、思い描く弾道が打てれば何でもよいわけだ。

「良いグリップとは、クラブを柔らかく握りながら緩まない。手や腕に力が入らないもの。また、手首が動きやすく、コックがしっかりできるものです」

しかし、そのようなあなただけのグリップを作り上げるのは並大抵のことではない。それはグリップをストロングからウイークに変えるだけでも、血のにじむような練習が必要だったホーガンの体験からくるのだ。

「グリップだけの練習を、毎日30分は行ってほしい。それを1週間続けるだけで、ボールを打たなくても上達できる。できれば部屋にクラブを置いておき、暇さえあれば握ってほしい。それだけでスイングが良くなるのです」

グリップを柔らかく、しかもしっかり握るには左手は人さし指をカギ型にしてクラブを引っかけるようにすること。それだけでクラブを支えられなければならない。また、右手は中指と薬指だけで握り、人さし指と親指には力を入れない。

「どうしても右手に力が入ってうまく打てない人は、バックスイングをしていくときに、右手の親指と人さし指をクラブから離し、そのままボールを打つことです。それだけでも随分うまく打てるようになります。そうした練習を経て、通常のグリップにしても右手に力が入らないようにするのです」

(次回は4月30日に掲載予定。文:本條強、イラスト:サイトウトモミ)

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April 26, 2020 at 01:00AM
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